2008.06.29 Sunday
バカ社長論
本屋でインパクトあるタイトルに惹かれて、買いました。
バカ社長論
著者:山田咲道
著者は監査法人トーマツから独立された、会計士の方。
会計士の視点から、会社が犯しがちな間違い(これを「バカ社長」の行動
としています)を挙げ、「こうすれば儲かる」という話が書かれています。
基本的な内容ですが、業務の中で忘れそうになりがちな原理原則を再確認
できるのと、シンプルでわかりやすいので、うちの会社の場合なんかだと
Webプロデューサーになりたての人にもオススメかも。
以下、メモ。
----------------------------------------------------------------------
■最も大きいコストは人件費
・安いコピー機はいけない
電気代を節約するのはいけない
→人件費というコストがかかるから
■稼ぎ=能力×時間
・能力が高ければ、かける時間は短くて済み、
能力が低ければ、かける時間は長くなる
■管理職は特権階級ではない
・上司であるということは、役割でしかない
■自分の仕事ばかりを優先するダメ上司
・自分の仕事は短い時間で成果を出せるので、そちらにばかり精を
出してしまいがち。
自分の仕事を優先すると、管理職の仕事がおざなりになる。
■社長がひまだと社員は働かない
・名刺や人脈が有効となる営業活動や社外交渉。
社内の様子をつぶさに観察しての細かな指示(例えば、入り口の花を
からさないように、でも良い)など社員にはできない仕事、
気付かない仕事に専念しなければならない。
一方、社長自身が動いてもいけない。
社長は能力があっても、現場で自分でばかり働くことに専念していては
いけない。
■できる社長は、感謝や期待を言葉であらわす
・「○○さんに任せるよ。何があっても責任は私が取るから、一生懸命
やってくれ」
■乗るか反るかの投資はしない
・商品の発売直後はライフサイクルでいう導入期。
導入期の3年間は、その商品でのビジネスは赤字を覚悟しなければ
ならない。
導入期の途中で断念せざるを得ない、という状況を避けるため
3年間の赤字負担額を見込んでおき、その負担に耐えられる体力を
溜め込んでおく。
■開発費にかけるお金は、資金全体の1割を原則に
・残り9割は売るためのお金(販売費)とする
・多くの開発型企業では、開発費9割、販売費1割とまるっきり
逆になることもあるが、注意
■粗利率=(売上 - 仕入れ)÷売上×100
・100円で仕入れて200円で売る
90円で仕入れて190円で売る
110円で仕入れて210円で売る
→全て粗利は100円だが、粗利率が異なる
下記のように、最も売上が高い210円で売った場合の粗利率が低くなり
逆に一番安い190円で売った場合の粗利率がもっとも高くなる
(190-90)÷190×100=52.6%
(200-100)÷200×100=50.6%
(210-110)÷210×100=47.6%
→安く仕入れて、その分安く売ったほうが儲かる
■坪効率は机上の空論
・坪効率よりも重要なのは原価計算
収入-支出=利益
の基本原則を忘れないこと
■原価の内訳
・原価には「直接原価」(仕入れ)と「間接原価」(経費)がある
・経費の中で比率が大きいのは、人件費と家賃などの固定費
・原価計算をするときに、仕入れしか考えず、経費を忘れてしまっている
人も多い
■適正価格を決める思考法
・価格設定をするときは、もちろん原価計算をする
・直接原価、間接原価の他に
リスクファクター(変動要因)に備えて
上乗せ利益を勘案して価格を決める
■もうけの源泉は見積もり力
■「払え、バカヤロー」の覚悟
・売掛金の回収の仕組みを徹底させる
例えば・・
営業担当者は事前に支払いサイトを聞いておき、
請求書を回す際には経理部に伝えておく。
約束の期限がきたのに、入金されていなければ
その日のうちに営業担当に伝え、経理が督促する。
1日でも遅れたら督促をするのが、貸し倒れのリスクを減らすコツ。
そして、督促しても支払わない場合はその時点で商品・サービスの供給を
止める。
最終手段としては、売掛金はとれなくてもいい、貸し倒れで捨てる
という覚悟をして「払え、バカヤロー」と殴りこみに行く。
(実際にはバカヤローとはもちろん言わないが)
こう言われた相手は、「会社をつぶされるかもしれない」と恐怖を
感じる。相手も必死だから、そう感じないと支払いには応じない。
■交際費は正しく使う
・資本金1億円以下の会社は。年間400万円の交際費の9割が損金として
認められる
→毎月、約30万円強が経費として使える
・交際費は利益の範囲内で調整しながら使う
月次の損益計算書を見て、15万円の利益なら交際費の枠を15万までとする
(交際費を使わないと、利益の半分の7.5万円を法人税として払わなければ
いけないが、経費になる交際費を使えば、利益を減らすことができる)
・きちんとした接待なら、午後6時くらいにスタートして、
料理を食べ、きちんと話をして、どんなに遅くとも10時半には終わる。
予算は一次会のみで、一人2,3万円。これで十分。
■宝物は危ない橋の先にある
・身近なリスクに細かく気を回す
・ただし、あまりリスクヘッジばかりすると、ビジネスチャンスがなくなる
・最大のリスクヘッジは人をきちんと見極めること
トラブルの大変は人が原因。できるだけ信頼できる人と付き合うこと。
バカ社長論
著者:山田咲道
著者は監査法人トーマツから独立された、会計士の方。
会計士の視点から、会社が犯しがちな間違い(これを「バカ社長」の行動
としています)を挙げ、「こうすれば儲かる」という話が書かれています。
基本的な内容ですが、業務の中で忘れそうになりがちな原理原則を再確認
できるのと、シンプルでわかりやすいので、うちの会社の場合なんかだと
Webプロデューサーになりたての人にもオススメかも。
以下、メモ。
----------------------------------------------------------------------
■最も大きいコストは人件費
・安いコピー機はいけない
電気代を節約するのはいけない
→人件費というコストがかかるから
■稼ぎ=能力×時間
・能力が高ければ、かける時間は短くて済み、
能力が低ければ、かける時間は長くなる
■管理職は特権階級ではない
・上司であるということは、役割でしかない
■自分の仕事ばかりを優先するダメ上司
・自分の仕事は短い時間で成果を出せるので、そちらにばかり精を
出してしまいがち。
自分の仕事を優先すると、管理職の仕事がおざなりになる。
■社長がひまだと社員は働かない
・名刺や人脈が有効となる営業活動や社外交渉。
社内の様子をつぶさに観察しての細かな指示(例えば、入り口の花を
からさないように、でも良い)など社員にはできない仕事、
気付かない仕事に専念しなければならない。
一方、社長自身が動いてもいけない。
社長は能力があっても、現場で自分でばかり働くことに専念していては
いけない。
■できる社長は、感謝や期待を言葉であらわす
・「○○さんに任せるよ。何があっても責任は私が取るから、一生懸命
やってくれ」
■乗るか反るかの投資はしない
・商品の発売直後はライフサイクルでいう導入期。
導入期の3年間は、その商品でのビジネスは赤字を覚悟しなければ
ならない。
導入期の途中で断念せざるを得ない、という状況を避けるため
3年間の赤字負担額を見込んでおき、その負担に耐えられる体力を
溜め込んでおく。
■開発費にかけるお金は、資金全体の1割を原則に
・残り9割は売るためのお金(販売費)とする
・多くの開発型企業では、開発費9割、販売費1割とまるっきり
逆になることもあるが、注意
■粗利率=(売上 - 仕入れ)÷売上×100
・100円で仕入れて200円で売る
90円で仕入れて190円で売る
110円で仕入れて210円で売る
→全て粗利は100円だが、粗利率が異なる
下記のように、最も売上が高い210円で売った場合の粗利率が低くなり
逆に一番安い190円で売った場合の粗利率がもっとも高くなる
(190-90)÷190×100=52.6%
(200-100)÷200×100=50.6%
(210-110)÷210×100=47.6%
→安く仕入れて、その分安く売ったほうが儲かる
■坪効率は机上の空論
・坪効率よりも重要なのは原価計算
収入-支出=利益
の基本原則を忘れないこと
■原価の内訳
・原価には「直接原価」(仕入れ)と「間接原価」(経費)がある
・経費の中で比率が大きいのは、人件費と家賃などの固定費
・原価計算をするときに、仕入れしか考えず、経費を忘れてしまっている
人も多い
■適正価格を決める思考法
・価格設定をするときは、もちろん原価計算をする
・直接原価、間接原価の他に
リスクファクター(変動要因)に備えて
上乗せ利益を勘案して価格を決める
■もうけの源泉は見積もり力
■「払え、バカヤロー」の覚悟
・売掛金の回収の仕組みを徹底させる
例えば・・
営業担当者は事前に支払いサイトを聞いておき、
請求書を回す際には経理部に伝えておく。
約束の期限がきたのに、入金されていなければ
その日のうちに営業担当に伝え、経理が督促する。
1日でも遅れたら督促をするのが、貸し倒れのリスクを減らすコツ。
そして、督促しても支払わない場合はその時点で商品・サービスの供給を
止める。
最終手段としては、売掛金はとれなくてもいい、貸し倒れで捨てる
という覚悟をして「払え、バカヤロー」と殴りこみに行く。
(実際にはバカヤローとはもちろん言わないが)
こう言われた相手は、「会社をつぶされるかもしれない」と恐怖を
感じる。相手も必死だから、そう感じないと支払いには応じない。
■交際費は正しく使う
・資本金1億円以下の会社は。年間400万円の交際費の9割が損金として
認められる
→毎月、約30万円強が経費として使える
・交際費は利益の範囲内で調整しながら使う
月次の損益計算書を見て、15万円の利益なら交際費の枠を15万までとする
(交際費を使わないと、利益の半分の7.5万円を法人税として払わなければ
いけないが、経費になる交際費を使えば、利益を減らすことができる)
・きちんとした接待なら、午後6時くらいにスタートして、
料理を食べ、きちんと話をして、どんなに遅くとも10時半には終わる。
予算は一次会のみで、一人2,3万円。これで十分。
■宝物は危ない橋の先にある
・身近なリスクに細かく気を回す
・ただし、あまりリスクヘッジばかりすると、ビジネスチャンスがなくなる
・最大のリスクヘッジは人をきちんと見極めること
トラブルの大変は人が原因。できるだけ信頼できる人と付き合うこと。
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