スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - | このエントリーを含むはてなブックマーク
<< シルバーウィーク | main | 夢の国 >>

先制型プロジェクト・マネジメント

『先制型プロジェクト・マネジメント』
長尾 清一(著)






プロジェクト・マネジメントに関する誤解の打破と、
実用のための具体的スキルとツールが書かれた本。

少し前に読んだ本ですが、大変参考になりましたので
御紹介します。

サイト「プロジェクトマネジメントOS本舗」を運営する
好川さんも、「日本で一番よいプロジェクトマネジメントの書籍」
と推薦されています。


#好川さんの「戦略講座」に参加させていただいたことも
 ありますが、こちらの講座もとても参考になります。

PMBOKの知識を、どう実際のプロジェクト・マネジメントに
活かすかが、具体的に書かれています。
現場でメンバーと交わす会話での例なども多く、わかりやすいです。

システム開発に携わる方が主な対象だとは思いますが、
Webプロデューサー、Webディレクターにもオススメです。

ただ、EVMによるバリアンス分析などは、本書でも述べられている
とおり、主観が入ってしまうWeb制作のデザイン作業などに
当てはめるのは難しいです。

見積もりも、プログラムと違いファンクションポイント法では
算出できませんし。

その場合、どうやるのか?という具体例は、本書には書いていない
のですが、冒頭で述べられているとおり
”プロジェクト・マネジメントには「正解」がない”ので
今後、組織として考えていくことが必要だと思いました。

以下、メモ。


------------------------------------------------------------

■プロジェクト・マネジメントの7つの誤解

1)プロジェクト・マネジメントには成功につながる「正解」が
 存在する

 →安易に「正解」に依存するのではなく、自主的に先制的な
  行動理念で問題解決に望む姿勢が必要

2)プロジェクト・マネジメントを強化すればプロジェクトは
 成功する

 →プロジェクトは、プロジェクト・マネジメント以前の受注
  段階で、勝敗が決まっていることが多い。
  プロジェクトの立ち上げや契約締結プロセスも重要。

3)プロジェクト・マネジメントのフレームワークを構築すれば
 プロジェクトの生産性が向上する

 →フレームワークを通して人の意識を変え、結果として企業文化を
  どう変革するかが重要。

4)詳細なプランを用意すればプロジェクトの成功が約束される

 →プラン通り忠実に実行できるというのは幻想。
  小さな乖離にとらわれて最終目標を見失わないように。

5)PMBOKを学習すれば有能なプロジェクト・マネジャーになれる

 →PMBOKには「What」は記載されているが「How」「Why」の
  詳細には手が届いていない。
  PMBOKで得られるのは単なる知識。

6)PMP資格者を増やせば組織全体のプロジェクト・マネジメント
 スキルが向上する

 →PMP試験合格はあくまで出発点

7)プロジェクト・マネジメントの経験を積めば
 プロジェクト・マネジメントスキルが向上する

 →ベテランは経験を過信し、プロジェクトの特性や新規性を深く
  分析することなく、すでに持ってる知識だけでプロジェクトを
  理解できると考えてしまう


■プロジェクト・マネジメントの全体像

以下の4つのUnit、15ステップに分かれる

Unit1)企画フェーズ
 1)プロジェクトの分析

Unit2)プランニングフェーズ
 2)WBSの構築
 3)リソース・プランニング
 4)見積り
 5)スケジューリング
 6)リスクプラン
 7)契約締結管理

Unit3)実施、コントロールフェーズ
 8)ベースライニング
 ベースライン(基準計画)を設定し、維持管理していく作業。
 スケジュール、コスト、中間成果物の完成基準、
 最終成果物の品質基準、プロジェクト・スコープ(WBS)に対して
 設定
 9)進捗管理(報告・レビュー)
10)バリアンス・コントロール
 コスト・スケジュール・品質面でベースラインと実績を
 比較検討。バリアンス(差異)の傾向分析も同時に実施。
 アーンドバリューの指標を用いたバリアンス分析を行う。
11)スコープ管理
 仕様確定・変更管理。スコープのバリアンスは単独で捉える。
12)コミュニケーション管理
 交渉・チームビルディング
13)リスク管理
14)契約履行管理

Unit4)終結フェーズ
15)プロジェクト終結のコントロール

------------------------------------------------------------

■本来リソース・プランニングは、教科書レベルの「きれいごと」
 では済まされない社内政治的側面を孕んでいる

・「お仕着せのチーム」ではじまるプロジェクトの場合、
 無理・矛盾を組織に対して継続的に訴えることが必要
・要求リソースリストをまとめる
・リソース・マトリックス上でリソースの責任体制を明確にする
・特定個人への負荷の過重を避けるため
 リソース・ヒストグラムなどを活用する

■見積もりのタイプ

<トップダウン型>一般的には精度は低い。概要見積りとして。
・類似案件比較法
・パラメトリック(係数)法のトップダウン型

<ボトムアップ型>一般的には精度は高い。
・エンジニアリング(積算)法
・ベンダービッズ(ベンダー見積もり統合)

■見積もりの落とし穴

・ファンクションポイント、COCOMOなどの見積もり手法が利用
 されてきているが、システムの特殊性によって精度にバラつきが
 あることに注意。

・統計的に係数法が有効であるためには、データとなる
 類似タイプのプロジェクトが約30程度必要。
 さらに、30程度の類似プロジェクト実施経験が自社にあれば
 FP法を活用しなくても大体の工数算出は経験をベースに
 引き出せるという矛盾

■スケジューリング

・ガントチャートとネットワークダイアグラム

■リファイニング

・プランを洗練させ、より実効性のあるプランへと最適化
 していく過程

・リファイニングの代表例が、
 スケジュールの短縮とリソースの調整

・スケジュールを短縮する手法

 a)スコープを縮小しプロジェクト期間を短縮
 b)中間成果物の完成基準を落とし、作業期間を短縮(手抜きをする)
 c)ファースト・トラッキング
  作業の依存関係を変更し、複数の作業を並行することで
  プロジェクト期間を短縮
  d)クラッシング
  クリティカル・パス上のリソース手動の作業にリソースを
  追加投入し作業時間を短縮する。
  時間とコストのトレードオフが重要なポイント。
  クラッシングを実施する前に、クラッシングにより
  発生する追加コストを見積る

 a)b)は顧客の承認を得て初めて可能。c)d)はプロジェクト・
 マネジャーのコントロール範囲内で実施可能

■契約によるリスク分散

■契約履行管理

・プロシージャーズ・マニュアルを用いる
・契約書を補足するプロジェクトのルールブック

■ベースライニング

プロジェクト・マネジメントにゼロ・バリアンスは
 ありえないので、許容幅を持たせる

 例)スケジュール面では、「5%の遅延までは許容する」
   コスト面で「3%までの超過は許容する」
   等

・悪いニュースを報告できる雰囲気づくり
・進捗状況を追跡するインタビュー
・現況を検証するインタビュー

■アクション・リストで手綱を手放さない

■アーンドバリュー(EVM)によるバリアンス分析

・EVMの実務面での問題点

 成果物が目で見えない種類である場合の達成率を
 正確に評価するのは困難。
 例えば、測定精度に主観が入ってしまうプログラム作成作業の
 達成率などは、個人差が大きく出てしまう。

 予算上のコスト項目とWBSのワークパッケージ項目が異なる
 のも、適用を難しくしている。

 EVMは、WBSのワークパッケージ単位で予算、実績コスト、
 達成率を見るのが前提である。

 もしその前提を外し、WBSのワークパッケージレベルで進捗を
 管理し、予算の消費をコスト項目上で行う場合、どのワーク
 パッケージがどのコスト項目に対応するのか定かでないため
 正しく評価できない。

■「顧客の期待をコントロールする」
 そのためには「顧客に対するトーンの設定」が必要

■プロジェクト・マネジメントのスキルの中で一番重要なのは
 「交渉力」

■見積もり

「ツケは力関係で弱いほうにしわ寄せされる」
 というのがプロジェクト・マネジメントの鉄則。

・後で交渉材料に使えるという「読み」で仕様上の不確定要素に
 対する解釈を後回しにしては、交渉の成功率は低い

■予想される変更の予算化

 初期段階で変更のための予算を別枠で確保してもらう。
 通常は、変更予算額をプロジェクト予算全体の5〜30%程度に
 設定し、顧客を説得する

■ゼロサム交渉と問題解決型(Win-Win)交渉

・交渉のプランニングシート
------------------------------------------------------------
| BOOKS | 20:34 | comments(2) | trackbacks(1) | このエントリーを含むはてなブックマーク

スポンサーサイト

| - | 20:34 | - | - | このエントリーを含むはてなブックマーク
Comment
ご無沙汰です!まとめ読みさせていただきました。
その中でこの本、まだ読んでなかったのでちょっと読んでみようかなと思いました。

しかし、最近はプロジェクトマネジメントに関してはそこそこ自信ができてきたのですが、イノベーションを起こすネタの発想に思い悩んでいます。

また良い本があったら紹介してください。では!
2009/10/04 9:36 PM, from 元Webディレクターの企画開発マン
御無沙汰しております!
コメント頂き、ありがとうございます。

私の場合は、こういったプロジェクトマネジメントの考え方・手法をどうやって、部署内などに根付かせるかというと、まだまだ難しいところがあるのを否めません。

「元Webディレクターの企画開発マン」さんのブログは、2つとも拝見させていただいています。

今後とも宜しくお願い致します!
2009/10/05 10:10 AM, from tao









Trackback
url: http://bushido.jugem.cc/trackback/822
-
管理者の承認待ちトラックバックです。
2009/09/26 5:27 AM, from -

08
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
--
>>
<<
--
プロフィール
このブログのはてなブックマーク数
最近の記事を読む
最近のコメントを見る
最近のトラックバックを見る
カテゴリー別に読む
過去の記事を読む
ヒートマップ
モバイルサイトは以下のQRコードから
qrcode
広告スペース
その他
無料ブログ作成サービス JUGEM