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物理学と神

『物理学と神』
池内了(著)






<内容(「BOOK」データベースより)>

「神はサイコロ遊びをしない」と、かつてアインシュタインは
述べた。

それに対し、量子論の創始者ハイゼンベルグは、サイコロ遊びが
好きな神を受け入れればよいと反論した。

もともと近代科学は、自然を研究することを、神の意図を理解し、
神の存在証明をするための作業と考えてきたが、時代を重ねるに
つれ、皮肉にも神の不在を導き出すことになっていく。

神の御技と思われていた現象が、物質の運動で説明可能となった
のだ。

しかし、決定論でありながら結果が予測できないカオスなど、
その後も神は姿を変えて復活と消滅を繰り返し、物理学は
発展し続けている。

神の姿の変容という新しい切り口から、自然観・宇宙像の現在
までの変遷をたどる、刺激的でわかりやすい物理学入門。


「物理学」の変遷の歴史と、「神」とにこんな関係性があったとは。
もともと近代科学とは、神の存在証明が起点だったのですね。

初めて知った、刺激的な内容でした。

著者の池内了氏は総合研究大学院大学の教授。

歴史的に物理学者は「神」や「悪魔」をレトリックとして使って、
物理法則の美しさを称えたり、難問を考え出してきた。

また、物理学者は、悪魔の名を借りて「常識」に挑戦し、
物質世界の法則を徹底させ、自ら神に挑戦する悪魔と
なったのだという。

宇宙はなぜこのようにあるのか?
など、面白くて考えさせられます。

以下、メモ。

----------------------------------------------------------------------

・ローマ教会から世俗領主へ、そして絶対王政になり
 絶対王政の虚構が暴かれ・・・という
 時代の風潮が、本来、社会や政治と独立しているはずの
 自然科学にも影響を与えていた。

・ラプラスの悪魔

 ラプラスは、公転運動を開始した惑星軌道が永久に安定で
 あることを、天体力学の美しい公式によって証明したので
 有名。

 ニュートンの力学を使えば、今観察している物質すべての運動の、
 過去も未来も隈なく知ることができる、と考えた。

 だとすると、この宇宙の始まりも終焉もすべて力学の法則によって
 完璧に支配されており、神はそれを傍観しているのみの存在で
 しかなくなり、神は不要となる。

 ラプラスの悪魔とはサイエンティストそのものといえる。
 ラプラスは、悪魔の名を借りて科学者が神を上まったと
 宣言した。

・マクスウェルの悪魔

 マクスウェルは電磁気学を集大成した「マクスウェル方程式」
 で有名。
 (電磁気学はニュートン力学と並ぶもう一つの重要な
 古典物理学。電気と磁気の統一は現代の電気の時代を
 招来させる原動力となった)

 マクスウェルの悪魔は、分子運動論の研究の中で提案された。

・永久機関と錬金術(アルケミー)

 いずれも、天上の大宇宙と地上の小宇宙の対応を念頭に置いて
 いる。
 月より上の世界と下の世界を区別したアリストテレス流の
 二元宇宙論にその源を発したのだが、地動説の勝利に続く
 普遍的一元宇宙論が主流になるにつれ思想的根拠を失い、
 科学者によって最後の息の根を止められた。
 (錬金術はニュートンも凝ったといわれる)

・宇宙の熱死

 神が創った宇宙がやがて熱地獄となりすべての天体が消滅
 するというのは、真に神に反逆した悪魔の登場かもしれない。

・パラドックス

 私たちに、思い込みによる間違いを気づかせてくれる神の
 役割をする場合があるとともに、真実などないのだと不可知論に
 陥らせる悪魔の役割をする場合もある。

・カオスと複雑系

 原子や電子のようなミクロ世界の物理法則は、
 ニュートン力学のように粒子の位置や速度が完全に決定できず、
 その確立しか計算できない。

 つまり、神はサイコロをふって粒子の行く末を占っているらしい。

 また、日常のマクロの世界では、ニュートン力学を使いながらも
 ほとんど未来(結果)が予測できない。

 その典型が天気予報。
 天気予報のような問題を「カオス」と呼ぶ。

 カオスが生じるのは、その系がさまざまな要素が多重に入り
 混じって構成されており、要素一つ一つの効果はわかっていても
 それらが組み合わさって起こる物理過程が複雑すぎて効果が
 予測できないから。

 一般に、このような系を「複雑系」と呼ぶ。
 複雑系を特徴づける一つの言葉が「バタフライ(蝶々)効果」。

 まったく予測できない偶然やゆらぎが現実世界を支配している。
 神は、偶然のルーレット遊びにのめりこんだ真の賭博師なの
 かもしれない。

・カオスは混沌ならず

 各粒子の軌道を追っていくうちに、奇妙な誘導体(ストレンジ・
 アトラクター)と呼ばれる場に必ず立ち寄る、という規則性が
 発見された。

 そこに近づいてきた粒子の軌道パターンが良く似ている。

 賭博に明け暮れているかに見える、神からの何らかの
 メッセージなのか。
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